たなぼたさま


脚本を書きながら、

あーここ5年で変わったことってすごくあるなあ、と思った。

一番大きくは、

人の痛みはわかるもんじゃない!

って思うようになったことで。

もっと過信してたから、人の気持ちは理解できるとか、人の痛みは分かち合えるとか。

でもそんなことはなくて、わかったつもりになると傷つけちゃうかもしれないって

そう思ってから、なんか、ちょっと、あきらめた。

誰かに触れてみることとか、歩み寄ることとか。

でもそのあきらめは悪いことじゃなかったなって思ってて

それもこえて、いまは

それでも触れてみようとか、歩み寄ってみようとか、ちょっと思い始めた。

わかりませんよ!って開き直って
わからないなら触れてみるしかないじゃん!って

わからないなりの愛情の持ち方みたいなのを探してる。

わかんないけど。わかんないけど。

わかることが正義じゃないし、な。

わたしがわたしでできることを、いつもするほかないもんな。

だからこうして、わたしがわたしのために書いたことやしたことが

まわりまわってだれかのためになってたりすると驚くんです。

たなぼたものなんです。