心許

なんども忘れちゃうんだけど、3月は来ていた。

上着を一枚のけて、髪をひとつ結びにして、外に出かけるようになった。

できるだけおだやかな風に触れたいからなのかもしれないなあとおもう。

風はおだやかだけど、こころはそんなにおだやかじゃなくて、それは3月の予定がとてもあわただしいから。

カレンダーのマス目と、数字と、文字とを見て
日々や頭の中の区画整理をしている。

あれをして、これをして、あれがああで、これがこうで。

ちょっと心もとないまま、今日も家を出た。

ちょっと心もとないまま、絵美ちゃん(関森絵美)と会った。

どうやら2人とも心もとないまま
異国の味タイカレーをたべた。

ひなまつりサービスで、女の子は500円だったので、贅沢してかりかり目玉焼きトッピングもした。

胃袋が落ち着いても心もとなくて、3月の風が余計にふわふわさせて、コーヒーを飲みに行った。

そしたら、絵美ちゃんが、広島の旅でのわたしのことばを教えてくれて

わたしは忘れてたことばが、かえってきて

そしたら、あ、心が少し落ち着いた。

生きるときには、生きるレベルみたいなものがあって

スケジュールの枠や、文字、数字のような、型のあるところに意識を置いてすごすことと

もっとその中の、スライムみたいにぐにゃぐにゃ変わるなにかに意識を置いてすごすこと

大きく分けてふたつあるようにおもう。

だから、そう、そのぐにゃぐにゃの部分に触れて、心がちゃんとゆらぐ場所思い出して

心もとないときよりずっと、ちゃんと着地点をみつけた。

これが最近わたしがずうっと口にしてる、ハードとソフトのバランス、ってはなしだとおもうんだけど

ほんと、それなんだよな。

心がゆらげる場所があれば、失わず、奪わず、ちゃんと欲しいものをもとめてゆけるよな。

そうおもって、深い深い深呼吸をした。

心の位置がまたととのった。


さて、きょうから月末にある東葛スポーツの公演練習が始まります。

ぐんと身を置いてたのしもうとおもう。

全身で浴びなくちゃ、ものごとの真ん中の美味しさは味わえないな。

東葛スポーツ『金町◯屋書店』
ご予約開始致しました。
【構成】金山寿甲
【出演】墨井鯨子(ほりぶん)、川崎麻里子(ナカゴー)、椎橋綾那、福永マリカ
【日程】3月25日〜28日
【会場】神保町SOBO
ご予約、詳細はこちらより→tokatsusports.com/index.html