めぐりのめぐみ

23日に雪が降るからと

いそいで厚手の布団を洗ったり

そのすきに野菜を買いに出たり

帰ってきてそれを茹でたり
くたくたに煮たり

おんなのこの絵ばかり描いていた。

今日はそんな日。

そんな場合じゃない、そんな日。


きのうは、朗読書店『オンリー・ブック・リーディング』
1日かぎりの公演を行いました。

お越しくださったみなみなさま、
ありがとうございました。

主宰の内田裕基君は、大学一年のときに人づてに出会った、同い年の脚本家です。

18歳の当時から、とても精力的に自主映画を作っていて、エネルギッシュで。

自分で何かをしよう!ということがなかった時代のわたしでしたので、ひたすらにすごいなあ、と思っていた覚えがあります。

そこから24歳のきのうにいたるまで
いっしょになにかしよう!と、おもいつつも、なかなか実現できずにおりました。

それが、実現した、そんな日でしたもので
わたしはとても、嬉しかった。

昔に出会った人と、
お互い別々に生きて、
生きたぶん形を変えて、
それでもこうしていっしょに仕事ができる日が来るって

なんてすごいことなんだ、と
あらためて手にとって、すこぶる嬉しい。

続けていなきゃ会えたなかったし

わたしが自分で動き出すようにならなきゃ出来てなかったし

内田君がこうしてプロとして活躍していらっしゃるからこそ、たどり着いた企画だとおもうので

そんなすべてが重なる日が訪れて、
ほんとうによかったなあと感じました。


たいへん個人的な感想ですが
せっかくなので、書き残します。

公演の内容については、オンリーユーな、来てくださったかたがたがもってかえってくださったので、ね。

内田君が「同年代の脚本家」と、私を指してくれるたび

どきり、と正直こわくもなるし
書き続けねばならないな、と、腹を括ります。

演者と、作家、として作った今回でしたが

おなじ書く者として、そばでその仕事ぶりを久々にみて、また強く刺激を受けました。

そして、共演の冷水優果さん
装丁を担当されたサワイシンゴさん

みんな同世代で
それぞれのすべであるいているかたがたとご一緒できて

ああ、がんばろう。と、ひたすらにおもいました。



そう、だから、
衣食住を充実させて
まんぞくさせてる場合じゃない今日だった。

まだまだまだまだ、
たくさんまなびます。

たくさん痛いおもいをします。

まちがえます。

おしえてもらいます。

ゆるしてもらいます。

ゆるします。

はなしあいます。

みつめあいます。

ひとりも、

だれかとも、

たくさん、生きます。

そだてた手で、つなぎます。

そだてた心を、どうしようもなく重ねたくて

はぐします。