よるべない
言葉なんてなかったらいい、と思う日もあれば
言葉があってよかった、と思う日もあります。
言葉はあんまりにも広いので
そういうことが起こります。
その広い言葉の中の、ここがどの地点なのか、ということは
実はいつもさほどわかっていなくて
そこが甘いなあ、自分、とおもっています。
わからないから知らぬ間に天とか地にいて
言葉なんて!とか、言葉よ!とか、叫ぶのだと思います。
それでも触れずにいられないのは
もはや癖のようなものなのでしょうが
やっぱりこの広い野原で遊ぶのがすきだからです。
あとは、一番ちかくにいきたいからです。
何のだかは、わたしにもよくわからないのだけれど
肉体を超えた、その一番ちかくにいきたいからです。
触りたくて仕方ないからです。
無理だってわかってても、そうおもってしまうからです。
無理なことばっかり願ってしまう性分です。
夜中に考え事をしたって、布団からとびだせっこないのに
夜中って、宇宙まで飛んで行くくらいいろんなこと考えちゃう。
ああ、鳥がさえずりはじめてしまった。
夜に追い越されちゃあ、こまっちゃうんだな。