えもしれぬ

ひたすら似顔絵を描いて過ごしていた。

「奇想の前提」のひとたちの。

舞台の公演がおわったあとは、
こうして似顔絵を描くのがなんとなく習慣になってきていることに気づく。 

きっと、その作品の中にいた自分と、外に出た自分を媒介するのに
ちょうどいい作業なんだとおもった。

無心でひとりひとりをかいて
少し癒えた何かがあった。

やっぱりそれなりに、ちがうところにいっていたのだなということを
このところかんじるようになった。

びっくりびっくり。

そういうわけで心身ともに元に戻るには少し時間を要しそうで

ありがたいことに時間も余裕もあるから

すきなだけねころがったり、おちゃをしたり
すきにしようとおもう。

けっこう、うたもうたいたくて
此の期に及んでまだ何かを発したいのだなあとおもっている。

あたらしくすきな音楽家に出会ったので
そのひとのうたをうたってみたいのだ。

今はお香を焚いて、びーるをのんでいる。

ねむれなかったり、ねむすぎたり

とてもうれしかったり、かなしかったりするのが

すーと一筋の線に引いて行くのを

もうすこしまってみようとおもっている。