排水の陣

歌い踊り低音でシャウトし
からだはクッタクタで
すぐに寝てしまうのだが

頭が冴えているのか
とんでもなくよく夢を見る。

いつも夢はよく見るけれど
いつにも増して、見る。

それも、極上の悪夢。

きょうはなぜか監獄にいて
なのに出入り自由で
もはや よい宿で
その自由がとても不安になる夢だった。

しまいには教官と
矢野顕子さんの『ひとつだけ』をデュエットしていた。

今とても自由な状態で
でも不自由の中にこそ見つける自由が好きで
欲しいものは限られている

的なことが夢占いでもやったら、出そう。



目覚めてまどろんで

劇場へ向かう電車のなかで、とてもいい文章が読めた。

おかげでとても呼吸がしやすくなった。

11月が終わる。

舞台も本番中だけれど
ほかにもすすめていることがいくつかあって

まにあっていないなあ、とおもいながら、終わる。

今年の仕上げの月に入る。

でもなんだかきょうは

その、出会えた文章のおかげで

気合いともちがう

ねぎらいみたいな力がわいてきた。

ゆきすぎるのが苦手だから

まひするのが苦手だから

表面張力のぎりぎりまでふんばったら

ズゴゴゴゴと水を抜いてみたりする。

いったりきたりのここがいい。